木材と化学物質はやはり仲が悪いのか?


金属と水でニオイ分子を分解するスメルキラー/ピンク

昨日は久しぶりに仕事から離れた日でした。

とはいえ、ぎふの木で家づくりコンクールでの表彰式に出席したということですから100パーセント離れたわけではない訳ですが、普段の緊張感からちょっと解放されてゲスト建築家のお話を聞く機会にも恵まれました。

丹波篠山で古民家再生に取り組んでおられる才本謙二氏のお話でした。

岐阜県産の木材使用を伸ばそうという取り組みの中での講演でもあり、やはり人間の住まう空間には肌に合う木材や土などの朽ちてなお美しい素材で作り上げて、それに身を任せるように年老いてゆくのが幸せではなかろうかというまとめでした。

もちろん人間の生活空間には化学物質は似合いません。

才本氏はそれをペットボトルの中の水に人間を例えて、不自然な状況の中で生活を続けてゆけば密閉された空間の中で心身ともに不健康な人生をおくることになるのでは・・・
といわれました。

自然素材と相性の良い先進的な化学物質とのマッチングで気密断熱空間を作ることにより通風効果を促し、自然な空気環境を作ろうとした小生の提案とはどこか食い違いを感じて聞いていました。

一気に過去の良き時代にあった自然な暮らしに戻してしまえば、理想ではあれどやはり現代人はストーブやエアコンを持ち込んでしまうことでしょう。

小生があえて気密に拘るのは内部の空間形状を工夫することにより自然な通風を呼び、エアコンという日本人の自縛霊から解放させる一手であるということを再確認したいところです。

木材のみに拘る考え方には、現代人に多く受け入れられる現実味と将来性を感じないため、環境技術とマッチングさせることを更に提案したいものです。

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