釘に関する議論だけで何冊も本が書けてしまうほど現代の木造にとって重要な存在です。
ところが残念なことに従来の修行を積んでこられた大工さんの多くは、釘を使う仕事は邪道のような考え方が今もあります。
現代の木造軸組工法の現実と地震頻発を考え直してください!!
構造用合板を耐力壁として使う場合の建築基準法上の仕様は、壁倍率2.5となり釘の種類はSN50@150、厚みは7.5MM以上となっていますが、SN50@100、厚みは12MMを使用しています。
さらに釘の配置は日の字状に、そして構造用合板はできればということで2級より層の多い1級を使って欲しいものです。
釘のめり込みによる約20パーセントの耐力低下を防ぐためハンマーで打ち込んで欲しいのですが、どうしても機械打ちになってしまうために上記の仕様を厳しくチェックすることにしています。
現実の現場では人間のすることですので100パーセント完全な仕事はできません。
それを踏まえた仕様を設定するのも設計者の監理技術だと考えます。
もっと言えば、第三者として設計者が現場に存在するからこそ守られる内容であることを強調したいものです。