窓は英語のwindowの、まさに風を通す部材のイメージ、これを日本人は間戸と書いたようです。
杉原さんの想像ではなく故清家清先生の本にも書いてあります。
間を区切って使用していた日本建築にはこの言葉がピッタリ、源氏物語の絵巻物は教科書でもお馴染みですが思い出していただけるとよく解りますよね。
こちらのように日本の在来の木造軸組工法にはこの間戸により空間を区切ること、それは内部空間だけでなく、外部空間との境となる窓にもそのまま当てはめても面白いですね。
いつも断熱気密性を高めてボリュームのある空間を作っていますが、壁のあちこちに建具を忍ばせて区切りに自由度を持たせる手法を自然に多用することになってしまったのはちょと興味深い現象。
昔の夏を旨とすべし、の通風良好のみではなく、締め切ったらエネルギーを逃がさないぞ、の杉原さんの住宅でも、やはり別の意味合いで建具で空間を区切っています。
(こちらの住宅でも良くわからないかもも知れませんがそんな工夫が隠されていますので平面図も参照してみてください)
それは音や風、人間の視界、冷暖房効率、間の使い勝手など、考えると奥の深いのが間戸です。