建築請負契約の中身を考える・その4

建築の請負契約書は出来上がった工場製品を手に入れるときの契約とは大きく違います。忘れがちなことですが、これから時間をかけて具現化する建築物を作ってもらう契約です、入荷するまでちょっと待ってくださいなんて気軽な話しではないとう点です。
「そんなこと分かってますよ」と言われても分かってないことがたくさんあります。
その一つは掛かるお金はどれだけかということといつまでに仕上げてくれるかということは、工事を依頼した施主側も依頼された施工者側も重要なことには違いないので、お互いが契約を結ぶ際にはかなりシビアに話し合いを持つことになります。

しかしお互いは契約の当事者であるという宿命を逃れることが出来ないため、設計と監理を担当する第三者である小生にしか見えてない事柄が幾つもあります。

たとえば、ごく単純に慌てすぎてないか、やみくもに早ければ良いというものではなく(工事担当にとっては早いほうが会社決算期を睨んだ場合有利なときもあります)待つことと工事進行のタイミングにも「旬」があります。

具体的には、自社の他工事の工程都合により契約工程を強引に変えてしまおうという行為に施主の誠意を無にすると判断して、契約金を削減したこともあります。

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