ブログも今回の構造計算偽造の問題のような世情を取り上げるとカウントが当然のように上がります。
小生も同様な世界に住む業界人として、ブログのカウントアップの為ではなく、思いをぶちまけたくなってしまいます。
かの構造計算事務所も、ブログで取り上げて欲しくてこんな問題を引き起こしたわけでは当然なく、やはりというか「生活のため」という人間として崇高な事情があったからだったのでしょう。
それが社会の多くの人々の生活をも犠牲にしてしまうということが分からないわけもなく、自分の生活が優先してしまった。
エゴが勝ってしまった結果でした。
そんな心情を察するとつい同情してしまいますが、それでは何がいけなかったかを冷静に考えてみる必要があるのです。
ある構造計算のプロは、世の中のこんなことで大騒ぎして資格のあり方を考え直す時間があるならば、既存の建物の耐震改修を大騒ぎして進めてはどうか、とむしろ逆ギレ状態でした。
いわくは、古い規準で建てられた建物こそ世の中に大きな被害をもたらすことは、以前から自分たちが警鐘を発しているのに、計算屋を大いじめするマスコミや錬金術の道具なんかにするやからに怒り心頭のご様子です。
不景気が空けやらぬ状態が続いており、相変わらずの仕事の取り合いを演じている場合ではない。
せっかく世の中が注目してくれているのだから、ここは建築家の本当の価値、社会的重要性をを叫んで、大まじめに正面から取り組んでいる同胞をきちんと評価してやってくれよと言いたいものです。