先日、建築環境・省エネルギー機構 IBEC の講習に参加してきました。
基本テーマはオール電化住宅の設計指針についてです、これは今までオール電化住宅の設備に関する設計方法を整理し指針としたものができたということです。
これだけオール電化が世の中で騒がれているのに設計の指針が無かったこと自体が不思議な感じをもしますが、小生も有ってもしかるべきと感じていた矢先の講習のご案内に飛びついてしまいました。
本論はここからなのですが、お湯の存在を振り返ったことはお有りでしょうか?
毎日、お湯を空気のように有っても当然のごとく贅沢に使ってしまってはいませんか?
生まれた瞬間から産湯のお世話になるのですから、お湯のない生活など考えられないのですが、逆にだからこそ使い方を振り返ってみると美味しいことがあります。
そんな一つを紹介してみます。
設計の立場では建物の省エネとなる構造を断熱や気密、換気、通風、日射遮蔽などから追求し実現を図ってきていますが、いざ生活という観点から眺めてみると、いくら性能のいいハードを作ってみても、上手に住んでもらわなかったらなにもなりません。
つまり、使うお湯の量や沸かすタイミングを毎日の家族生活になじませることで、平たく言うとお金を生むということです。
家族でお風呂やシャワー、炊事の時間を話合いで決めて、その家族なりの給湯パターンを給湯器のマイコンに覚え込ませるという作業をやってみてください。
設備の種類によっては覚えないものもありますが、最近の給湯設備にはそんなお利口なのもありますし、それにもまして家族内の約束事を決めることは教育上も大切なことです。
そしてさらにポイントは、お湯を沸かすエネルギー消費は使う手軽さとは裏はらにかなり大きいのです。お湯を沸かすのに月にエネルギー代1万円から2万円は使っていませんか?
昔は半日掛けてお風呂の用意をしていたのだから、それを思い出せば当然です。
そして「たしかにそうだったよな」と同時に現代の科学技術の進歩をもっと見直してみてください。
1kwの電気代で3kwのエネルギーを出してしまう給湯器も存在してしまう世の中なんです、ご存じでしたか。
1000円で3000円分のお湯を沸かすと言った方が分かりやすいでしょうか?
建物自体の性能、生活のパターンの家族内での条約締結、先進の給湯設備が揃えて実現したのがこの住宅でした。
このご家庭では、月の電気代が大きく減少しました。
すみません、もうひとつ、デザインもいいでしょ。