屋根と台風

設計現場での屋根に関わる思い出にはたくさんあります。

強烈なのは台風が吹き付ける中で屋根の瓦が浮き上がる様子を目の当たりにしたこと。
屋根の形状が切り妻といって東西に棟があり南北に勾配が流れている最もポピュラーなものがあります。
この岐阜の西濃地方では南面から風が吹き付けることが多く、したがって北の流れでは瓦を持ち上げるような負圧がはたらきます。
まさに構造計算の授業で受けた風圧の係数の根拠を目前にしたことになります。
屋根のどのあたりがどんな具合に持ち上がるかはビデオ再生のようにハッキリ記憶に残っています。

見た建物は小生が以前設計した屋根ですので、念のため付け加えておきますが、屋根が飛んでいったということではありません。
それは土居葺きといって土の上に瓦が並べる旧の工法でしたので、瓦だけが浮き上がった状態になっただけでした。

地元の某有名人から「屋根の杉原」と呼ばれている手前(点前みそかな)、いい加減な仕様はできませんし、かえって神経質に監理しています。

今日は屋根と台風だけで終わりそうです。
もっと面白いエピソードもまた披露します。

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