今は昔・今も昔も・・・

今は昔、竹取の翁という・・・というと今昔物語?学生の頃習った記憶が・・・
昔話の真実が変わらぬように工法や建材、機械やシステムが変わっても、現在のその姿を変えて生き残っているものがあります。
住まいの統括管理者は棟梁という大工の頭(かしら)がこなしてきたのが伝統的な木構造の世界でした。

プレカット(木軸組の工場加工)が登場してからは、設計者も棟梁との打合せは無くなり、プレカット工場の加工図担当で若いパソコンオペレーターとの詳細なやりとりに変わってしまいました。

機械の精度もかなり良くなり、正直に言うと大先輩の手加工大工との打合せよりずっと効率的で詳細な打合せが、数値データに基づいて出来るようになり、嬉しい限りです。
とはいえ、造作といって建物内部の仕上げ加工は、相変わらず大工さんの手加工ですので、やはり木材の癖を読み込む経験値には信頼をおいて工事を進めています。

木工事がその大半を占めた過去の良き時代では棟梁の統括管理がシステムとして最高でしたが、住まいの関わる機械や電気、ITなどあらゆる分野にわたる技術統括に加えて、最も大切な建築主とのコミュニケーションを円滑に進めるには設計という第3者の専門家としての必要性は、これからの「棟梁」と考えています。

現場の監理という法的な血の通わない響きを超えた存在価値を求められていると思えてなりません。

今日はすごく真面目なマトメでした。OK!ひろし

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